優勝おめでとう、阪神タイガース

沖縄に住み始めて2週間余りが過ぎた。この間、阪神タイガースが優勝、朝青竜が6連勝、宮里藍が日本女子オープンゴルフで初優勝した。

阪神タイガース、優勝おめでとう。トラキチは勝って祝杯、負けたら悔杯、いずれにせよ一杯やって、声の限り六甲おろしを唄えばハッピーだ。甲子園で宿敵巨人を破り、岡田監督の胴上げを目にした今、日本シリーズでも甲子園で勝って、再度、監督の胴上げを見たいものだ。

2週間、茶の間でテレビを見ていて気づいたことがある。NHKはじめ各局のスポーツニュースは、まず、ヤンキースのマツイの成績を報じ、時間が余ればセパ両リーグのゲーム結果を報道するという事実だ。マツイに恨みはないが、ヤンキースがマツイ一人で保っているような報道は、戦時中の大本営発表を思い出させる。

イチローも野茂もメジャーで大記録を達成した。だのに、なぜか、ニッポンのメディアのヒーローはマツイなのだ。解せぬ疑問を複数のプロ野球関係者に問うてみると、野茂もイチローも出身がパリーグだからだという。アメリカンの眼で見ると、この差別はフェアでない。ニッポンのメディアは、前回のオリンピックでも、采配した中畑監督を無視して、長島ニッポンという言葉を作った。こんな作為は気色わるいだけだ。

かつてプロ野球には、国鉄スワローズという万年最下位の弱小球団にいながら、400勝をあげた金田正一投手や、巨人で800本を超えるホームランをかっとばした王貞治選手など、ホンモノの実力を持つスーパースターがいてファンを魅了した。あの頃のスーパースターは、お立ち台に立っても、「チームのみんな」だの「ファンの皆様」だの、卑しい言葉を吐かなかった。今のレポーターは、そんな言葉を求めた仕掛けをする。

冷める一方のプロ野球熱を再加熱するためには、まず、作為的な報道を止めることだ。

(出典: デイリースポーツ)

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